「かつおきんやの世界・五箇山_集落」
※写真は五箇山_相倉集落
行ってきました!念願の(岐阜県)白川郷と(富山県)五箇山へ。五箇山には相倉集落内に五箇山国民休養地相倉キャンプ場があります。今回は関東以外のキャンプ場に行ってみたいという目的もあったので迷わずここを予約。歩いて相倉集落に行けるというのは最大の魅力です。(キャンプ場の紹介と感想はこちらに掲載しました)
いつかは白川郷へ行きたい!と20代の頃から思い続けて十何年…やっと行ってきました。
行く前にネットで下調べをした末、どうも私が見たいと思っている景色は素朴な五箇山の方ではないか?と判明。
そこで気持ちはどんどん五箇山へ。気になってしまうとその地の歴史を知りたくなってしまうので、五箇山に関係する書籍を調べ始めました。ところがなかなかないのです。
そして探して見つけた本は、、、
かつおきんや著の
「五箇山ぐらし」
「雪の人くい谷」
(売っていませんが図書館で借りれます)
名作です。再販されてほしい!「天保の人々」という本の続編として書かれていて、三部作品となっています。
書籍の内容は割愛しますが、心揺さぶられる歴史小説でした。また深く考えさせられる話で、現代の社会にもどこか繋がっている部分があります。こういう人々こそ私たちは忘れてはならない人達・歴史だと思いました。今まで知らなかったのが残念。。。
この本を読むと、ぜひ空気を少しでも感じたい、当時の気持ちを少しでも知りたいと思わせます。当時の生活スタイル、本の中での世界が少しでも残っているかもしれないと期待を持って訪れました。本の舞台は田向(たむかい)で、ここには流刑小屋と羽馬家があります。ここへ行くには庄川を渡る必要があるのですが、昔はここには橋が無く籠で渡っていた事を思うと、籠で渡るにはかなりの距離だった事を感じることができます。
「流刑小屋」も歴史を知らないと悪い事をした(罪人)が入れられている怖い場所・不穏な場所というイメージになってしまいますが、一歩掘り下げてその「悪い事をした」がどんなことなのかを調べてみると実は当時のお偉いさんや権力者にとって、ただ都合の悪い人だっただけの事も多々あります。そういう気持ちでこの場を訪れると違った気持ちで見ることができます。
さて、今回ブログに残しておこうと思ったのは、流刑小屋からすぐの羽馬家(国指定重要文化財の合掌家屋)でお話を聞くことができたからです。羽馬家は明和6年(1769)に田向集落の大半が焼失した時に4km下流の大島集落にあった古い合掌造りを買い求めて移築したと伝えられているので、五箇山ぐらしに登場した人々は天保9年(1838年〜9年間)田向に来ているので同じものを見ている事になります。その羽馬家のお父さんと金沢から嫁がれたお母さんの貴重なお話も伺うことができました。涙。たまたまシルバーウィーク中に羽馬家公開をしていた様で偶然とはいえお邪魔する事が出来てとても感動的な時間でした。
まさに五箇山にはかつおきんや著の五箇山ぐらしの貴重な世界が広がっています。田向にも合掌家屋が残っていてよかったです。
唯一、本の中にも出て来た天柱石に行き忘れたのが残念〜。
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後日談:「天保の人々」「天保義民物語―加賀藩政秘話」(著:大場 芳朗)を読みました。「天保義民物語」は図書館にもなくて、探しに探した結果 北海道の古本屋さんで発見です。日本の古本屋さんのサイトで購入することができて読みました。とにかくどちらも壮絶です。でも、どちらも本当にあったことがもととなっているのですよね…。子供が大きくなったらぜひ読み聞かせてあげたい歴史でした。